詳しい理論に入ってきた。
【内角理論】
内角球を投げる目的としては以下の点が挙げられる。
①内角球を見せて意識付けをさせ、打者の壁を崩したい(内角球が効果的な打者)。 ②内角に投じることで、対となる球種を(緩急・内角)活かしたい。 ③内角球をフェアエリアに打ちこなす技術は難しい(ファウルを打たせる)。 ④打者が内角に弱点をもっている場合。 ⑤内角球でゴロを打たせ、併殺を狙う。 ⑥右打者が右方向を狙っていると読んだとき。 ⑦配球によって内角に死角ができたと読んだとき。
だから私は捕手には、捕球した瞬間、右打者なら左肩、左打者なら右肩を常に見ておけと指導した。見逃したときに左肩(左打者なら右肩)がどう反応しているかをチェックさせるのだ。
たとえば、打者に対してその打席の最初の内角球はストライクを投げてはならない。理想はボールを1個分か2個分外し、それでキャッチーが打者を観察し、次の球を決める。
その際に非常に効果的なのがシュートという球種であり、打者の恥辱という心理を揺さぶることにも適している。
確かにシュートという言葉は近年の野球界ではあまりいいイメージがない。私はよく「先入観は罪。固定観念は悪。」というが、野球界にはこうした固定観念が数多く存在するのもまた事実である。
内角の理論から、シュート理論への発展。話は少しづれるが、私は投手にはコントロールやキレも求めている。変化球に関しては、シュート(ツーシーム)とチェンジアップとカットボールを投げれるようにさせます。キャッチボールの中で取り組みをさせて投球にも活かします。
内角へのコントロールはどれだけ打者への意識を消すことができるかが問題だと思う。打者に近いだけで、ベースの隅を通過するボールでしかないので転換できるか。だけしかない。