夏の大会が終わりを迎えようという時。新チームは始まっている。
野村ノート
【個人主義が集結してチーム優先となる】
よく負けゲームという試合がある。序盤に大量点を奪われ、反撃したいが相手はエースだったり、あるいは相手投手が絶好調で打つ手がなかったりでどうしようもない。将来を見越して若い投手を投げさせたり、故障がちのベテランを休ませたりと、そこまで極端な采配なでいかずとも、監督である私自身まだ諦めていないものの、選手のほうがもうだめだと思ってしまっているときがある。
そういった展開になると、私はよく個人タイトルや記録を口にした。
まれなケースではあるが、個人主義が集結してチーム優先となるというわけだ。
私自身は、チームを造るときには必ず個人主義を中心に考えている。「自立した個人が各自高い目標を持った集団を作り、結果その個が集団の中でどう協力してくか考える」という形にしてる。チーム優先主義は現代社会では合わないと思っている。