采配 落合博満
こんばんは。所用により数ヶ月サボっておりました。今日より再開します。また、皆さんの意見をお聞きできればと思っています。
第5章 常勝チームの作り方
ー自分で考え、動き、成長させるー
私はコーチングの基本は「教えない。ただ見ているだけでいい」と定義した。
今の時代の若い選手に教えておかなければいならないのは、「自分を大成させてくれるのは自分しかいない」ということだ。
教えなくても、選手の方から聞きにこれる環境を整えておく必要があると思う。その時に回答できるように常に準備しておく必要がある。
ー自己成長に数値目標は無意味ー
居残りの打撃練習にも「何時まで」というリミットを設けていない。
監督やコーチが時間制限を設けなければ、選手は自分が納得するまでやり遂げる。こういう気持ちで練習に取り組むことが、自己成長を促し「自分の野球人生に自分で責任を持つ」という考え方を育んでいく。
「どんなに遅くなっても、練習している選手より先に帰るなよ。最後まで選手を見ていてやれよ」
選手自身に終わり時間を設けることはしたことがあります。課題だけは与えるようにしていてそれを課題と思うかどうかも選手に任しています。しかし、チーム課題については説明して納得させてやらせます。
ー連戦連勝を目指すより、どこにチャンスを残して負けるかー
いい結果が続いている時でもその理由を分析し、結果が出なくなってきた時の準備をしておきたい。そして、負けが続いた時もその理由を分析し、次の勝ちに繋げられるような負け方を模索すべきなのだ。組織を預かる者の真価は、0対10の大敗を喫した次の戦いに問われる。
勝った時に課題を見つけるようにしています。
ー最高の成果を求めるなら、最上のバックアップをー
準優勝チームに「健闘を称える」と言うならわかるが、「おめでとう」はないだろう。先に書いたように、優勝とは雲泥の差があり、周囲からの関心にも大きな違いが生まれるのだ。スポーツに対して、そういう認識を持っていない人が多いことが、日本という国でスポーツが正真正銘の文化だと認められない大きな理由になっている。
教育の一環としてあるスポーツにおいては、厳しいようでも目標をクリアできなければ最後の最後でも厳しく曲げてはいけないと思います。しかし、チームによって目標があるのでそこを基準にする必要がある。
ー「初」には大きな価値があるー
誰も知らない領域を目指していくことは、私自身を大いに成長させてくれた。どんな世界でも、かつての「初」を次代が抜き去り、新たな「初」が生まれていく。「我が社初の」「我が業界初の」「我が校初の」が、その世界を発展させていくという意味で、「初」の価値を再認識すべきなのだ。
なかなか一般人が「初」は難しいので、常に自分の「初」を常に求めていくことが大切だと思います。
采配 落合博満 http://www.amazon.co.jp/采配-落合博満