科学する野球 バッティング&ベースランニング 平野裕一
第1部 バッティングの科学 The Science in Batting
Batting1 〜地面反力を科学する〜打撃時に地面を押す力
【身体の移動を調節できる余裕を軸足に残しておく】
・ティーバッティングでの地面反力を分析した報告によると、構えた位置からバックスイングで捕手側へさがる距離はレギュラー選手の方が長く、構えた位置からインパクトまでに投手側へ出ていく距離は非レギュラー選手のほうが長かった。これはレギュラー選手のほうがフォワードスイングを開始する時に軸足が使える状態にあったことを示唆している。
・ストレート:インパクトの0.24秒前にステップを終えている。カーブ:0.30秒前にステップを終えている。カーブの方がボールスピードの遅い分、捕手側に押す力が長く続いているのがわかる。
この指標からすると変化球への対応、タイミングの足し算はステップ動作の時間を長くする必要がある事がわかる。私が考えるタイミングの定義の②→③を長く・短くする事と同等であると考えられる。
良く「足を着地してからもう一回体重を残して振り直す」などと言う方もいるが、この考え方はこの指標からすると間違えであると言うことになるだろうし、私自身の考えからも反する意見である。
ステップをしてしまった後の時間の足し算引き算は難しいと考えるべきだと言う事である。
なお、ここで言う私自身の考えというのは”体修塾理論タイミング編”のことであり、興味のある方は「BSH宮川理論新潟支部」よりメッセージを頂ければと思います。