科学する野球 バッティング&ベースランニング 平野 裕一
第1部 バッティングの科学 The Science in Batting
Batting2 〜身体の回転を科学する〜腰の回転による体幹の捻り
【腰が先に回って、肩は後から追いかける。】
・メジャーリーグの打者は腰をフォワードスイングの向きに回しつつ、肩をバックスイングの向きに回して体幹の捻りを大きくしていた。最大で30度程度になっていた。
・ある日本人打者は腰を速く回して、インパクト前にはその回転を終えていた。肩も早い時期から加速させて腰とともに回していくパターンであった。「一息型」
・ある日本人打者はインパクトまで一定の速度で腰を回していた。肩の角度を維持して捻りを一旦大きくし、その後肩を加速させるパターンであった。「滑らか型」
・両者ともにインパクト前に捻りがり戻っていた点はメジャーリーグ打者とは異なっていた。つまり、肩の回転が腰の回転を追い越していたのである。この違いはティーバッティングとフリーバッティングの違いに拠るのかもしれない。
まとめると、
1.メジャーも日本もバッティングの前に身体に捻りが加わる。
2.メジャーは腰がフォワードスイングに回る時にはバックスイング側に30度ほど捻られる。
3.この研究の場合は「一息型」と「滑らか型」の二つの型が日本人の腰の回転、肩の回転の方法として見えた。どちらが良いかは甲乙つけがたい。
4.日本人はどちらの型も、スイングの終わりに向けて肩の回転を腰の回転が追い越している。
という感じか。
メジャーはどちらも腰も肩の回転し続けるのか?多分そうなのだろう。
私の理想の打撃もメジャーの感覚に近い。腰の回転を肩の回転が追い越した時点で、バットはアウトサイドインになる→バットの根っこが出てくる→詰まる・詰まりやすい。という流れだ。
腰は、滑らか型が良いとも個人的には思うが、回転をやめないことが重要であろう。