科学する野球 バッティング&ベースランニング 平野 裕一
第1部 バッティングの科学 The Science in Batting
Batting2 〜身体の回転を科学する〜腰の回転による体幹の捻り
【体幹をすばやく捻ってすばやく戻す。】
・ティーバッティングでこの体幹の捻りを詳しく検討した報告によると、捻りの大きさとバットのヘッドスピードとは関係なかったが、すばやく捻りをつくる打者はどバットのヘッドスピードは大きかったという。
・すばやく捻ってすばやく戻すことがバットのヘッドスピードに貢献するという話である。
・肩の残して腰を先に回すから捻りができるのである。この腰の先に回すのをすばやくということである。
・伸展−短縮サイクル(SSC:stretch-shortening cycle)筋肉は短くなって力を発揮するが、短くなる前に一度伸ばすという使い方である。
・伸ばしてから短くする切り替えをすばやくすることである。
・野球選手の脇腹の筋肉(外腹斜筋)の厚さを測ってみると、体幹の捻りを戻す側、右打者で言えば左側の筋肉の方が厚いという。筋肉が太くなるためには強い力を出さなくてはならず、使う筋肉を一度伸ばす局面で活躍させておく(伸長性筋活動)ことを繰り返すとよく見られる現象である。