GRANDSLAM.5 河野 慶
【考え方】
✴︎漫画中の山本先生の言葉、とても考え方が素晴らしい。日本の指導者に、この言い回しをする指導者は宮川理論公認指導者ぐらいではないだろうか。
ー本文ー
合宿も今日が最終日じゃ…グラウンドも間に合ったな-
個々の能力を高める事に重点を置いた、この合宿では陸上トレーニングを数多くこなした。身体特性に基づいた”型”は全ての運動に共通している。己の”型”の中での重心移動のスピードを高めることが、出力のスピードとパワーを高める事に直結する。
それを鍛えるには、”走る”事が最も適しているのだ。
夏の大会は目の前じゃ。初戦を迎える前に、お前達に言っておく事がある。
試合になったら、教えた事は全て忘れろ。
試合になれば、アドリブの連続じゃ。練習通りにできる事はまずない。本能のままに反応するのじゃ。野生の獣となれ!
日頃の訓練は”型”を体にプログラミングし実践で本能を目覚めさせるためのものじゃ。
グラウンドに立った時、必要なのは”構え”だけじゃ。
最後に己の”構え”を作るための秘伝を教える。
「試合になったら、教えた事は全て忘れろ」この言葉に今回は注目して行く。日本の指導者はよく「試合は練習のように、練習は試合のように。」と指導する事が多いだろう。しかし、宮川理論とこの漫画の山本先生の言葉はそれと真逆である事がわかるだろう。私自身も、選手に対して「練習は思いっきり意識して身体に動作をインプットする。試合は無意識にインプットを信じてアウトプットするのみ。結果が悪ければ練習でインプットし直す。その時に、正しいフィードバックをしなければいけない。」と指導しています。なので、練習は試合とかけ離れた練習もしますし、技術練習に全ての時間を費やします。そこに、筋トレの要素はいらないと考えています。筋トレの要素が多ければ多いほどインプットの質が下がるからです。トレーニングは別にすれば良いと考えています。
例えをあげると、守備練習なども「取れない打球を何球も追わせて最後ダイビングキャッチ」などという練習も不要です。「100本ノック」も不要です(しっかり一本一本技術練習を意識した100本ノックであれば別です)。そう言った練習は指導者側の自己満足でしかありません。その満足のために、選手の可能性を潰す事はやめましょう。
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