東大と野球部と私 桑田真澄
【第2章 勝つために、自分から変わろう−指導日誌①2013年春季リーグ】
[アウトローを磨くドリル]
・練習を見ていて、「とにかく守り勝つ野球を固めなくては」と強く思いました。
「弱小=守り勝つ」という固定概念。打ち勝つという意思決定と覚悟がないだけだと思う。
・「野球を楽しもう」とよく言われますが、このままでは楽しむ事はできないし、勝たないと喜びも味わえない。なんとか連敗を1日も早く止めて、「1勝」の重みを経験させてあげたい。
・「アウトロー目がけて10球、3セット投げてみよう」と提案しました(これを「インターバルピッチング」と言います)。
・アウトローに投げる体の使い方さえ覚えれば、握りを変えるだけで変化球が投げられます。アウトローは投球の原点と言っていいでしょう。
インターバルピッチについては、両方の意見がある。まず、ファスト系のボールがアウトローにカウント球が投げれないと投手としては厳しい。そこで、アウトローをインターバルピッチで、まず習得しておく必要があると思う。しかし、スポーツ心理学の世界では「ランダム練習」の効果は実証されていて、一つの事をできるまで継続練習し、ある程度習得してから次の練習に移行する方法と、できていなくても様々な練習を繰り返し行う練習では完全に後者の方が技術習得期間が長く継続するという研究がある。それを考えると、インターバルピッチでは2つ、3つのコースと球種を指定して「半ランダム練習」を推奨したいと思う。
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