「東大と野球部と私」32

東大と野球部と私

桑田真澄

【第4章 大事なことは「明日」と「次」】

[練習のための練習はいらない]

・一人の選手が僕のところに質問にきました。守備は安定しているものの、打撃に課題のある遊撃手です。「僕のバッティングはどうですか」と聞いてきました。彼は、線が細くて長打を打てる体ではありません。スイングもそこまで速くないのに、大振りをしていました。そこで、僕はこう提案しました。「投手目線で言うと、君のスイングは打ち取りやすい。投手が嫌がるのは、バットを少し短く持って、空振りせずにコツコツ当てること。特にランナーがいるときに空振りしてくれない打者を投手は嫌がる。君はたとえ線が細くても、バットの芯に当てれば内野は十分超えていくよ。大振りせずシャープに振った方が、投手から見ると嫌だと思うよ。」

・(バント時には)その構えだと両手が近すぎてバットの操作が不安定になるので、「左手はグリップエンド寄りで握るといいよ」とアドバイスしました。

・(右打者のアウトローがシュート回転し真ん中に入る投手に)右打者のアウトローは捨てて、左打者のアウトローと右打者のインコースを中心に投球を組み立てるのです。「外角はボールでいい。ストライクを投げようと思うから窮屈に感じる。ボールでいいと考えれば心理的に楽になるから、その中で感覚を掴んでいけばいい。そうすればストライク気味のボールに微調整できるようになるよ。」

・(投球フォーム)左足を上げて、①右足だけでバランスよく立つ。これで1分間制止します。次に②右肩を下げてヒップファーストの形を作り、1分間制止。そして、③体重移動して、④体重を乗せ返したところで、また1分間制止。①、②、④のところでそれぞれ1分間制止するのです。

・(投内連携)投手は①一塁手からトスを受ける②ベースを踏む③打者走者から逃げるという三つの動作をほぼ同時にやらなくてはなりません。〜投手は直線ではなく弧を描いて走る必要があります。〜しばらくその練習をした後に、投手と一塁種が交代します。自分のポジションを練習するだけでなく、相手のポジションも練習するのです。

・投手は360度全ての方向に投げなくてはなりません・しかも、投手の守備のミスは失点にもつながりやすい。だからこそ、「準備」「実行」「反省」が必要なのです。

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#野球 #baseball #投手

 

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投稿者: 大林智也

新潟県内で「体修塾」という名で野球の個別指導をしています。 激しい変化の時代に、野球にどのような可能性があるのか、日々考えています。 そして、野球をplayすべての選手たちが「野球を楽しむ」ことができるように、変えていきたいと思っています。そのための、「個別指導」。これからの野球は個別指導・少人数練習が主流になります。このmind setを広げるために2016年から活動しています。 [経歴] 新潟県柏崎市出身 中学:柏崎リトルシニア 高校:新潟県立柏崎高等学校 大学:日本体育大学 体育学 学位 中高保健体育教員免許保持 大学院:上越教育大学大学院 教育学 修士 スポーツ心理学専攻 2019年まで学校現場で子供たちを指導してきました。2020年に独立。 選手としては五流。ですが、体育大学に入学できるほどスポーツ全般・運動が得意です。加えて、大学院までいき運動学の研究の分野にも関わっています。 ただ野球が上手いだけでない。 「野球」×「運動学」×「教育現場」×「研究」×「トレーナー」を掛け合わせ野球指導者です。 よろしくお願いします。 #体修塾 #個人指導  #ラプソード

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