攻撃的守備の極意
立浪和義
【第4章 守備とバッティングの相関関係】
[いいグラブのカギはポケットにあり]
・グラブも「実力社会」であり、「格差社会」だ。どういうことかと言えば、一流選手ほど上質の革で作られたグラブを提案してもらえるのだ。グラブは牛の革でできている。当然、様々な革の種類があり、上質なものは数に限りがある。一流選手にはこの革が回ってくるのだ。革も生き物。やはり、いい革を使ったグラブは違う。
・浅いポケットだけでは強いライナーやタッチプレーに対応できない。そのため、セカンド用のグラブは人差し指の付け根付近で捕るポケットに加えて、薬指側にもう1つ浅いポケットを作っていた。自分の拳で叩きながら、2つのポケットを作っていくことになる。
・場面や打球に応じて、この深いポケットと浅いポケットを使い分けていく。ライナーやタッチプレーは人差し指の付け根付近でしっかりと捕球する。もっと具体的に言えば、次に投げることを想定する必要のない場面である。捕るためだけのことを考えればいい。
・空間があるウェブの形では、強い打球がそのまま挟まってしまう恐れがある。せっかく補ったのにアウトにできなければ、ピッチャーに申し訳ない。これも1つの「グラブのエラー」と言っていいだろう。
野球の競技特性の一つは「道具を使う種目」ということである。道具をうまく扱える選手が強いということである。バット、グラブ、ボール…。とかく、高校生以上はフィジカルに目線がいきそうだが、それ以下の小学生〜中学生は技術を身につける必要がる。道具を上手く使う練習に全神経を注ぐべきだ。立浪さんの考えからさらにその考えが深まった。
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