野球センスの極意
立浪和義
【第2章 打撃センス解説&列伝〜野球センスを磨くバッティング】
[打撃センスだけあればいいわけではない]
・「3割打てれば、一流」とよく語られ、どんな天才バッターでもシーズン打率4割を超えるのは至難の業だ。10回打席に立てば、7度以上失敗するのは当たり前。日本のプロ野球(一軍)では、いまだ4割打者が出現しておらず、1986年にランディ・バース選手が記録した打率0.389が歴代最高となっている。イチロー選手でも、オリックス・ブルーウェーブ在籍時の2000年にマークした打率0.387がキャリアハイ。
・ちなみにメジャーリーグでは、3度達成したタイ・カッブ選手はじめ、8人が4割超えを果たしている。
・また野球そのものに、プレーの主導権を握っていて有利なのは投手という競技特性もある。〜一方の打者は、投手が投じるコースや球種に合わせてバットを出さなければならず、完全に受動的。
指導者は7割以上失敗する打撃に関して、選手を怒ることができますか?昔も今も試合で打てないとベンチで殴っていたり、怒声を浴びせていたりしている指導者がいる。では、あなたは5割、6割打てるのですか?イチロー選手でも0.387ですよ。怒れますか?
打席内でふざけている選手に対して怒ることは当たり前です。しかし、真剣に打席立っている選手を怒ることはどの指導者にもできません。そのことを理解して下さい。
指導者は怒ることが仕事ではなく、技術指導することが仕事です。
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