攻撃的守備の極意
立浪和義
【おわりに】
・現役選手としてプレーしていたあいだ。守備を楽しいものだと感じたことは一度もない。「野球を楽しむ」という言葉が若い選手から出てくる時代になったが、守備に関してはそんな感情を抱いたことはなかった。
・正直言って、守備は苦しいものだった。苦しさしかない。ピッチャーが打ち取った打球を「アウトにして当たり前」と思われるのが守備だ。
・メジャーリーグの中継が毎日、見られる時代になったためか、高校野球でも逆シングルやジャンピングスローを目にするようになった。状況によっては必要なプレーだが、基本をどこまで大事にしているのかと心配になることもある。
・一歩目、ファーストストライクからフルスイングできる、アグレッシブな姿勢。「気」で勝負できる選手を育てて行きたい。
・ファインプレーに歓声が沸くのもいいが、ショートが三遊間よりのゴロに対して足を運んで体の正面でさばき、基本に忠実なフロントステップでファーストへストライク送球。教科書通りのプレーにも大きな拍手が沸くようになると、日本の守備力はもっと向上していくはずだ。
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