谷繁流キャッチャー思考
谷繁元信
【第4章 キャッチャーの魅力を考える】
[キャッチャーの面白さを見つける]
・キャッチャーになって、これまで紹介してきたような準備や訓練を続けているうちに、そういった純粋な性格の僕の他に、「策」をうまく使いこなせる理論的な僕がもう一人で来上がったのです。その策士のような自分が「面白いなあ」と思って傍観しているような、とても不思議な感覚でした。自分の中のどこかにキャッチャーのスイッチのようなものがあって、グラウンドに入ってそのスイッチをオンにすると、策士・谷繁元信が出てくるわけです。つまり、僕は自分で「キャッチャー谷繁」を作り上げたということです。その作り上げた人格をスイッチオンで出せることが、僕にとってのキャッチャーの面白さでした。
・キャッチャーの面白さというのは、人それぞれ感じ方が違うと思いますが、一つだけどんなキャッチャーにも共通して言えるのは、「グラウンドの責任を負うこと」がキャッチャーにしか味わえない醍醐味だということです。
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