野球センスの極意
立浪和義
【特別対談 鈴木誠也×立浪和義 打撃センス・守備センス論】
[鈴木誠也とバッティングセンス]
・そうですね、選球眼ですかね。僕は比較的、低めのボールになる変化球にバットが止まる方なんですけど、打者によっては振ってしまう人もいるので。だから、選球眼は悪くないと思っています。
[打撃の手応えをつかんだきっかけと、打球方向の意識]
・その中でどうしたら打てるんだろうと考えていくうちに、右の肘をうまく使えるようになったんです。亜脱臼によって左肩が動かないおかげで、右肘の使い方を覚えたというか、ヘッドの使い方もわかってきました。
・他のバッターに聞くと、「逆方向を意識した方がいい」という考えが多いんですけど、僕はそっち(右方向)を狙うと、打ちにいく時に伸び上がってしまうクセがあるんです。どうしても、綺麗に打とうとしてしまう。左中間に強引にいくぐらいのイメージの方が、自分には合っているように思います。
・ホワイトアッシュで、重さは910gです。試合でも練習でも、同じバットを使うようにしています。割れやすいバットなので、試合用と練習用を分けている選手が多いんですけど、僕は感覚が変わるのが嫌で。
[天才バッターの持つセンスからの学び]
・極端なほど、体の内側からバットが出るよね。それが、内川のすごいところ。
・さっきの「左中間を狙う」という意識と重なるところかもね。鈴木は少々ドアスイング気味でもいいので、ヘッドの遠心力を使って、遠くに飛ばすタイプ。おっつけを意識したら、その良さがなくなる。
・抜けてきた「内甘」の(インコースに来た甘い)スライダーが来たらラッキーぐらいの気持ちですね。
・ピッチャーと目が合って、「こっちを見ているな」と思った時は、だいたいがインコースですね。一流バッターは、よけ方のセンスも一流やからね。
[守備へのこだわり]
・はい、ノックよりは、バッターが実際に打った球を数多く捕るようにしています。
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