野球センスの極意
立浪和義
【第4章 投手・捕手センス解説&列伝〜バッテリーの野球センス】
[球の速さは生まれ持った才能だが、後天的にも伸ばせる]
・巨体で力任せに投げるパワー型より、細身・小柄ながらも質のいい快速球を投じたり、頭を使ったピッチングができる野球脳に秀でたインテリジェンス型に、センスを感じる方が多いと思う。
・体格が大きくなり、投手の球速が上がってきていることを感じるが、トレーニングによる成果もかなりあるはずだ。速球派投球に感じるのは、地肩と背筋の強さだ。おそらく背筋が強い選手は地肩も強いのではないか。
・体の後ろ側は「アクセル筋」で、「ブレーキ筋」との言い方があるらしいが、背筋を中心とした後ろ側の筋肉を鍛えることで、球速を手に入れられるのかもしれない。
・マーク・クルーン投手(元横浜、巨人など)だ。とてるもなく速く感じ、リリースの瞬間には打つか打たないかの判断をしなければ、到底間に合わなかった。
・野球少年には体の後ろ側を鍛えることに加え、遠投をおすすめしたい。遠くに投げたいと思えば、自然に全身を使う。これが速い球を投げるフォームに繋がるからだ。
・小・中学生期に平均より速い球を投げていると、心配なのが肘や肩を痛めるリスク。大人の体になりきらないうちに、関節に強い負荷がかかると、障害を引き起こす可能性もある。指導者には、球数やイニング、疲労度を考慮した上での起用を考えて欲しい。
投手の成長を一番妨げるものは「障害及び障害による練習中断期間」だと考えている。それを全く考えない指導者がいるチームは早めにやめることをオススメする。
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