打撃を語る時の日本人的な絶対的理論の1つに
「スイングをはじめる直前まで手(グリップ)がトップに残る」
イチロー選手が、メジャーリーグでシーズン最多安打を打った後のTVの特集でも語られた内容だと思います。その影響で、打撃における普遍的な原理のようになっています。
もちろん、全ての理論は尊敬に値し、批判できるものではない。という前提条件は共有しつつ、私個人の考え方では
「スイングをはじめる時に、グリップがトップにはない。」
もっと深く思考するのであれば、
①スイングの始まりとはどこか?
②トップとは何か?
という疑問に答えられないと、上記の「スイングをはじめる直前まで手(グリップ)がトップに残る」が説明できないと考えています。
私がこの疑問にお答えするのであれば、(これを「新トップ概念」と言います。)
①SPPからスイングがはじまる。
②トップはない。あえて作るのであれば、ヒッチのタイミング。
従来的な感覚で、この疑問に答えるのであれば、(これを「従来トップ」と名ずけます。)
①トップから動き出した時から
②体からグリップが一番遠くなった瞬間、弓矢を引ききった場所
というイメージだと思います。私の考えているスイングはこれではありません。
では、本題の「手が先に動く」ということについて説明をさせて頂きます。
従来の考え方だと、踏み込み足が着地するまでグリップは従来トップにあったと思います。
バットに何かしらの力を伝えないと、バットは物質なので動かないので「腕でバットをうごしている選手」にとっては従来トップは必須科目です。なので、そのスイングを続ける限りであれば従来トップを作る必要があります。
しかし、最近の研究論文でバットに力を加える腕は「ボトムハンド」だということがわかりました(ファクト:事実)。従来トップではどうしても「トップハンド」が仕事をしてしまいます。まず、この概念を理解してください。
その上で、スイングスピードをあげるのがボトムハンドなのであればどのようにバットに力を伝えるべきなのか考える必要があります。
体の回転を止めて、ボトムハンドだけを動かしてバットを動かしてもいいのですが、実践していただくとわかりますが、全然スイングできる感じがしません。
そこで使用する力が2つあります。
⑴重力:地球上の物体に作用する地球の万有引力。重力によって物体が得る加速度は同一地点では全ての物体に対し同じであって、これを重力加速度という。重力加速度はほぼ9.80m/s2である…引用@コトバンク
⑵ボトムハンドの肩関節の移動により引っ張られる力→この力を効率良くバットに伝えるために「新トップ概念」。
この2つの力を利用し、楽に高速スイングをすることを「理想のスイング」としています。
「新トップ概念」はこの考え方の元生まれた位置なのですが、上体で産んだエネルギーを腕に正しく伝えられるポジションを「パワーポジション:PP」というのですが、これが私の言う「新トップ」です。そして、これは踏み込み足の着地、体重移動が完了した段階でそうなっていないといけません。よって、手が先に動いているような見た目になります。
凝り固まった打撃の概念をお持ちの方には理解されにくいことかもしれません。ですが、こういった世界もあるんだなと興味を持っていただけると嬉しいです。
何かあれ是非ご意見ください!!また、私以外にもこの概念をお持ち方、ぜひお会いしたいです!!!
※謝罪。編集段階で一回投稿が上がっていました。コメント下さった方、申し訳ありません。