科学する野球 ピッチング&フィールディング 平野裕一
Pitching 1 〜ステップを科学する〜体幹を支える踏み出し脚
【軸脚の股と膝を曲げて地面を後ろに押す力を作る】
・投球時に足で地面を押す力(反作用が地面反力)を測ると、日本人大学生投手の場合、軸足では体重の約0.5倍の力で後ろに押して、踏み込み足では体重の約1.5倍の力で前に押すという。一方、アメリカ人高校・大学生投手の場合、それらは体重の0.35倍、0.72倍という。日本人の方が脚を使って投げるいると言われるが、その通り、前後に大きな力で地面を押している。
・日本の投手には軸脚の股と膝w曲げて身体を沈めて(Drop)、その後伸ばして前に移動する(Drive)タイプ(Drop and Drive type)が多く、アメリカの投手には身体を高く保ったまま(Tall)前に倒れ込んでいく(Fall)タイプ(Tall and Fall type)が多いように思われる。
日本の投手の投げ終わりを見ると膝に土がついていることが多い。これはDD typeが多いからだろう。そして、個人的には軸脚を曲げすぎることは良くないと思っている。位置エネルギーという力を人間は持っているにもかかわらず、それを失い過ぎている。
低いと安定するとか、ステップ幅を大きくするとか、意味のわからないことを言う指導者もいる。がしかし、これは日本人特有の「身体的に辛いことをさせたい、それが精神的な成長につながる」理論だと思う。つまり、指導者側の満足を満たすだげの行為の一つだと思う。
この本から学べることは多いだろう。
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