東大と野球部と私
桑田真澄
【第3章 敗戦の中で続く成長】
[秋季リーグ開幕]
・「腕が振れない」という投手がいますが、正しい投球フォームができて入れば「腕を振ろう」という意識は不要です。右肩がしっかり下がって入れば、リリースまで加速する距離が稼げるので、腕を振ろうと意識しなくても腕は勝手に振られます。また、最後に体重が乗り切らないと下半身が不安定になるので、どうしても「腕を振らなくては」という意識が働いてしまいます。〜つまり、「腕を振ろう」と意識しているうちは、正しいフォームができていないということなのです。
私も同様の考えだ。ボールを投げるために腕は振ってはいけないです。なので、「腕を振れ!」という指示や言葉がけをしたことはありません。それより、「体を振れ」や「踏み込み足側の股関節に深く体重をかけろ!」という言葉がけをしています。
・「今年はストレートだけ磨く、来年は一つ変化球を磨くというのはどうだろう。試合ではその二つの球でカウントを稼いで、ボール球でもいい時にはもう一つ変化球にチャレンジして見ればいい。勝負球には、すでに習得したものを使えばいい。目先の試合だけにとらわれず、4年間でステップアップしていくといいんじゃないかな」
カウント球の考え方はチームの全員で共有するべきである。
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#野球 #baseball #投手